伊藤忠商事は6月29日、リチウムイオン電池事業取り組みの一環として、EVリユース電池を活用した蓄電システム”Bluestorage”の初号機(=写真)を山口県のパートナー会社工場で稼働をスタートしたと発表した。(写真は伊藤忠商事のニュースリリースから転載)

 

 リチウムイオン電池は、充放電を繰り返すにつれて満充電時の容量であるState of Health(SOH)が徐々に減少する。一般的にSOHが80%程度まで下がると、車載用途に適さなくなるとされる。ただ、多岐にわたる運転環境下での動作が求められる車載用途と比べ、定置用途では環境が安定しているため、EVから取り外した電池でもまだ十分に使用可能であり、リユース価値が残されている。リユース電池は二酸化炭素(CO2)排出を考慮する必要がなく、資源の有効活用や環境面への配慮にもつながるとしている。

 

 伊藤忠商事はこの点に着目し、中国でEV用電池のリユース・リサイクル事業を手掛けるShenzhen Pandpower(本社:中国深圳)と2019年に資本業務提携し、EVリユース電池を活用した蓄電システムの開発を行なってきたという。

 

(IRuniverse)