三菱パワーは6月25日、中国の大手製鉄企業グループである江蘇沙鋼集団向けに高炉ガス焚き18万kW級ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備を受注したと発表した。グループ企業の製鉄所内における高炉から排出されるガスを有効利用して工場内の電力の一部を賄うもので、運転開始は2023年を予定。(ロゴはYahoo画像から引用)

 

 この発電設備は、上海から北西へ約100kmに位置する江蘇省蘇州市内の県級市である張家港市の張家港宏昌鋼板有限公司(Zhangjiagang Hongchang Plate Co., Ltd.)に納入する。

 

 今回受注した高炉ガス焚きGTCC発電設備は、ガスタービン、排熱回収ボイラー、蒸気タービン、発電機、ガスコンプレッサー、各種補機などで構成される。三菱パワーはこのうち、主要機器であるM701SDAX形ガスタービンを高砂工場(兵庫県高砂市)で製作する。蒸気タービンや発電機は、協業関係にある現地重電機器メーカーの東方電気集団(Dongfang Electric Corporation)が手掛ける。

 

 江蘇沙鋼集団は、蘇州市を本拠とする製鉄会社。1975年の設立で鉄、鉄鋼、圧延鋼板などの生産を手掛ける。三菱パワーはこれまで、2005年の初号機運転開始を皮切りに、高炉ガス焚きGTCC発電設備(5万kW級)を計4基を江蘇沙鋼集団に納入しているという。

 

(IRuniverse)