もうすぐ6月。

 あたたかさも増し、本格的な梅雨の季節へ。

 気温変化に対応しながらも、彩よくお洋服を選びたい毎日。

 

 そんな中、フランスの建築学生が立ち上げたスタートアップFabBRICKに関するお話に興味を持ちました。

 

 世界中で大量に廃棄される衣料品を救おうと、捨てられた服からレンガを作るという、予想外で大胆な発想です。

 

 

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(出所:CSR communicate より)

 

 

 アメリカの中古服EC大手Thredupの2020 resale reportによると、毎年世界で生産された衣服の64%が廃棄されているそうです。また、日本では毎年100万トン以上の衣料品が排出され、そのうち約74%が再利用されることなく処分されているとのこと。

 

 衣服は廃棄されてしまうと自然環境の中で完全に分解されることは難しく、地球温暖化を加速させるメタンガスを放出します。また、焼却しても燃やした分だけダイオキシンなどの有害ガスを排出してしまいます。

 

 おしゃれを楽しむのは、とても大事なこと。

 でも、その行き先が地球の悲しむことだったら、少し考えものです。

 

 そのような中、FabBRICKは、廃棄された服を買い取り、切り刻み、独自開発した自然に優しい糊を混ぜて、型に圧縮乾燥し、レンガを作っています。

 

 このレンガは保温と防音に優れているため、部屋の仕切りや壁、ランプやテーブルの脚などの家具の材料として最適です。すでに数々の衣料品店の壁にも使われた実績があります。

 お洋服によって、レンガの雰囲気が変わるのも面白いなと思いました。

 

 そして、気になる国内での衣類のリサイクルというと、手掛けてる老舗には「ナカノ株式会社」があります。

 先日お問い合わせしてみましたが、ただいま繁忙期とのこと。

 衣替えでお洋服がたくさん届いているそうです。

 また時期をずらしてお話をお伺いできたらと思っています。

 

 さて、ファッション業界では、さまざまなブランドでサスティナブルを意識したファッションを展開してきています。

 

 

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(出所:ステラ マッカートニー公式オンラインより)

 

 

 ハイブランドの中でも、いち早くサスティナブルな活動に取り組んだのがステラ・マッカートニーです。

 レザーを使用せず、エコ素材を使用して服を製造しています。

 

 また、商品のパッケージにバイオ素材を採用し、一般的なプラスチック製パッケージと変わらぬ品質を保ちながらも100%生分解可能な素材を利用しているとのこと。このフィルムが小さな破片となりバクテリアのエサに代わるのです。

 

 その他にも、H&M やZARAなど様々なブランドがサスティナブルを意識したファッションスタイルを展開しています。

 

 その中の1つ、「SNIDEL」が2021コレクションを発表していて、その内容が気になったので、実際に有楽町のショップを訪れてみました。

 

 

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(出所:スナイデル公式より)

 

 

 店員さんにお話を聞いてみると、ペットボトルなどからリサイクルされたものを使っているお洋服には〈SNIDEL for sustainability 〉というタグがつけられていることを教えていただきました。

 また、リサイクル製品は、コットン素材のものに多く用いられているようです。

 

 「リサイクルされてたものを使っていること知っていてくださってありがとうございます」

と言われたことが嬉しく、そして、店員さんもリサイクル事業について知ってらっしゃるのだと知れて良かったです。

 

 企業側だけでなく、個人一人ひとりの意識が大切だと感じるからです。

 

 様々な事柄に関して、コロナ禍だからこそ、考えたり、見直したりする動きが生まれています。

 

 それぞれがまず、「サスティナブル」を意識して、日々の生活を送っていくことが大切だなと感じました。

 

 今年もまだまだおうち時間を過ごされる方が多いかと思います。

 ちょうど衣替えの季節。

 おうちの中のお洋服を整理したり、サスティナブルについて考えてみる時間を持つのも良いかもしれません。

 

 

〈参考情報〉

 ・https://www.csr-communicate.com/global/20210428/csr-45719

 ・https://www.stellamccartney.com/us/en/stellas-world/spending-earth-day-2021-cleaning-up-our-beaches-with-stella-kids.html

 

 

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写真星野月子(Tsukiko Hoshino)

 元公務員、現在はパラリーガル、モデル、アーティスト。それぞれ1人1人がどうありたいのか、ありのままのその人を大切にしたいと感じながら活動中。

 ウィンナーワルツ(社交ダンス)や絵を描くこと、茶道、YouTube など表現することが好き。

 今この瞬間に心に芽生えたもの、感じたことを大切にして、身体中に染み渡るその感覚に浸って、常に新しいことにも触れていたい。

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