4月28日、中国国務院関税委員会事務局は輸出入関税の調整報告を発表した。発表によると、2021年5月1日から一部の鋼鉄製品の関税が調節される。

 

 その中で、銑鉄、粗鋼、再生鋼原料(鉄スクラップ)、フェロクローム等の輸入暫定税率ゼロと実施。フェロシリコン、フェロクロム、高純度銑鉄等の輸出関税を引き上げ、調節後、それぞれ25%の輸出税率に引き上げられる。このことですでに中国からのフェロシリコン輸出は止まる、と市場はざわついている。

 

 上記の調節措置は輸入コストの削減、鋼鉄資源の輸入拡大、粗鋼生産の国内削減への支援、鋼鉄業界の総エネルギー消費量の削減、変革、アップグレードなどの発展が可能と中国国務院関税委員会を述べた。

 

 さらに、財務省と国家税務局は、5月1日から、高速度鋼線、シリコマンガン鋼線、鋼製フィッシュプレート、レールパッドなどの特定の鉄鋼製品に対する輸出還付税を撤廃することも発表した。

 

 前日、中国鋼鉄協会は2021年第1四半期の鋼鉄業界運営記者会見会を開催。協会の責任者は鋼鉄輸出入関税政策に関して「現在中国国内の鋼鉄需給が非常に強い、その状態で国を考え、総合的に考慮すべき。新増産能を厳しく管理するだけではなく、生産量制限も必要。有効的に供給するため、輸出量削減すべき。協会も国の各部門を協力している」と述べていた。

 

 協会の分析により、過去数年間の操業状況から、中国の鋼鉄輸入は2015年の最高1.12億トンで2020年は5000万トンに下落。実際的にも下落継続、その割合も非常に低い。2020年の年間輸出量は総生産量の5%占めていた。

 

 中国鋼鉄協会の会長は「国の政策も我々の観点。高付加価値とハイテク製品の輸出を引き続き奨励することが必要。その同時、一般製品の輸出制限も必要。これもダブル循環の要件となる」と言った。中国鋼鉄協会は輸出入関税調整政策の実施も鋼鉄価格と鉄鉱石の安定に繋がると考える。

 

 今月12日、中国鋼鉄協会は国家発展改革委員会と工信部が部署した鋼鉄業界の「生産管理、生産量削減、振り返る」について記事を発表した。

 

 その記事は、「自給自足の概念が鋼鉄輸出入の新パターンに適応するため転換すべき。国内市場の需給増加、資源と環境の制限、グリーン発展の要求に対し、鋼鉄業界は需給増加の可能性、生産量削減の必要性、輸入増加の必要性、輸出減少の緊急性である4つが処理すべき。我々が長年追求しているのは国産鋼鉄の自給率を高めること。ただし、これからはその考え方を変え、鋼鉄の純輸出から輸出入平衡、さらに純輸入へを適応していく。ダブル循環という新たな発展の中で、鋼鉄業界の出発点となる」。

 

 公開情報によると、中国の鉄鋼製品の主な輸出先は東南アジアとアフリカであり、その大部分は普通の鉄鋼です。カーボンピークとカーボンニュートラルの目標を達成するために、私の国の鉄鋼輸出は大幅に引き締められるかもしれません。少し前まで、中国人民政治協商会議の全国委員会の常任委員会のメンバーであり、経済委員会の副委員長であるヤン・ウェイミンは、鉄鋼などの高エネルギー消費産業が内需を満たすことに焦点を合わせていることを思い出させた。

 

 工業情報化部は、鉄鋼生産を断固として削減する必要性について繰り返し言及し、新たな鉄鋼生産能力の禁止、関連する政策と措置の改善、合併と再編の促進を含む4つの側面で鉄鋼生産の削減を促進することを提案した。鉄鋼業界で、そして断固たる削減。鉄鋼生産。2020年12月以来、産業情報技術省は多くの重要な会議で、鉄鋼業の減産は中国のカーボンピークとカーボンニュートラルの目標を達成するための重要な手段であると述べ、鉄鋼業は2030年にカーボンピークを達成することに焦点を当てています。

 

 

(IRUNIVERSE AkiraLee)