三菱パワーは4月14日、ウズベキスタンのシルダリヤに建設する150万キロワット(kW)級の天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所向けに、主力最新機種のM701JAC(J-series Air-Cooled)形ガスタービン(=写真)2基を受注したことを明らかにした。受注額は公表していない。ACWA PowerとこのプロジェクトのEPC(設計・調達・建設)役務の契約者である中国葛洲壩集団有限公司(CGGC)との間で機器供給契約を交わした。

 

 プロジェクの完成時には、ウズベキスタンの設置電力容量の8%に相当し、総電力需要の15%を供給することが可能となる。この発電所の建設により、高経年化したシルダリヤ地区の既設発電所を一部運転停止し発電効率を向上させることで、二酸化炭素(CO2)排出量を年間220万トン削減できる見込みだ。

 

 三菱パワーは中核機器である次世代高効率ガスタービンを2基供給するほか、技術員を派遣して据え付け・試運転を支援するほか、25年間の長期保守契約(LTSA)によって運転をサポートする。

 

 今回採用されたJAC形ガスタービンは、強制空冷燃焼器システムを装備し冷却構造を最適化するとともに、超厚膜化遮熱コーティングなどによってタービン翼冷却技術を高度化し、高圧力比圧縮機も採用しているという。

 

 他方、ACWA Powerは、2004年の設立以来、電力および淡水を安定して供給するとのミッションの下、国内外で急速に成長を遂げてきた。また、CGGCは北京市に本社を置く企業で、世界140ヵ国以上で主に水力発電、環境保護、設備製造、インフラ整備などの事業を手掛けている。

 

(IRuniverse)