三菱重工グループの三菱重工エンジニアリング(本社:横浜市西区)は4月5日、アジア地域における交通システム製品の運行・保守(O&M=Operation and Maintenance)とアフターサービスを強化するため、三菱重工のアジア拠点であるシンガポールのMitsubishi Heavy Industries Asia Pacific内に「テクニカルサービスセンター」を新設したと発表した。アジア地域における交通サービス事業のハブとして、各国の既存サービス拠点と連携し、顧客ニーズに沿う新サービスを提案、サポート体制を強化する。(ロゴマークはYahoo画像から引用)

 

 同センターには交通システムのエキスパートを配置し、顧客からの納入後の問い合わせや依頼に“ワンストップサービス”で対応する。また、デジタル・AI技術を採り入れた遠隔監視や故障予防診断などといった新サービスの提案も行っていく予定だ。

 

 三菱重工エンジニアリングはこれまで、約20年にわたりシンガポールの交通インフラ事業にかかわってきた。センカン・プンゴルLRT(Light Rapid Transit)向け全自動無人運転車両システム(AGT)では、2003年の開業以降、乗客数の増加に伴う輸送力増強プロジェクトに参画。また、チャンギ国際空港内のターミナル間を結ぶ全自動無人運転車両システム(APM)を07年に完工、19年には増強工事を完了している。

 

 一方、シンガポール以外のアジア地域では、フィリピンにおいてマニラ都市鉄道(MRT3号線)の改修・保守を履行中で、2019年に運行開始のマカオLRTでも車両の保守業務を遂行するなど、交通システムのサービス事業を展開している。

 

(IRuniverse)