伊藤忠商事は3月16日、スイスのFarmer Connect(FC)に出資し、業務提携したことを明らかにした。出資額は公表していない。伊藤忠商事はこの出資を通じて、コーヒー生産者と消費者を結びつけるFCのコーヒートレーサビリティ・サステナビリティプラットフォーム「FARMER CONNECT」の取り組みをコーヒーの生産・流通・販売に携わる多くの世界中の企業やユーザーとともに推進するという。将来的には、この取り組みを他食品に拡大し、さらなるサステナブルな商品の展開を目指す。(写真はニュースリリースから転載)

 

 コーヒーは生産の大部分を開発途上国に依存し、持続可能な供給体制の構築が喫緊の課題とされる。こうした状況下、FCはコーヒー豆の栽培環境(テロワール)からブレンドの詳細、海を渡り一杯のコーヒーとして消費者に届くまでの過程で生まれる情報を手元のアプリで追跡できる仕組みを構築した。

 

 このアプリは、ブロックチェーン技術による瞬時のトレースを可能とし、食の安心・安全を確保するとともに、国際相場の乱高下や気候変動にともなう栽培環境の変化に曝される生産者の持続可能な生産を実現すべく、ユーザーに生産国のサステナビリティプロジェクトへの参加機会を提供する。コーヒーに関するリテラシーの高まりにも対応し続け、より楽しいコーヒーカルチャーを実現するのが狙いという。伊藤忠商事は、2019年からアジアを代表しFCの運営委員として参画、課題解決の推進にかかわってきた。

 

(IRuniverse)