鉱山から採掘される主要な鉱物はジルコンである。ジルコンは古代から重い鉱物の砂から副産物として生産されてきた。重い鉱物の砂はジルコニウム・シリケート(ZrSiO4n)の化合物である。ジルコンサンド(ジルコン砂)は主に豪州で採掘され、主に粗い砂状か細かな砂状、もしくはミルで粉砕されて細かな砂状になる。

 

 ジルコン砂は鋳物鋳造所や製造現場で使用され、一方細かなジルコンパウダーは主に製陶業・セラミック工業の濁り剤・乳白剤(opacifier)として使用されている。世界のジルコンの生産量の半分以上が製陶業・セラミック工業で使用されている。

 

 大半の岩石や鉱物と同様に、ジルコンは天然の放射性物質(naturally occurring radioactive material (NORM))で数十億年前に地球が誕生した際に、微量の放射性核(radionuclei)がジルコンの結晶構造の中に封じられた。ジルコンからの天然放射能は極めて微量で、例えば天然の資源では花崗岩(granite)などと同等のレベルである。ジルコンはジルコン化学で作られた幾つかの派生物を有している。

 

Zirconia and cubic zirconiaジルコニアと立方体ジルコニア

 

 ジルコン砂を超高温2,600℃以上で電気炉溶融して溶融ジルコニアやジルコニウム酸化物(zirconium oxide (ZrO2))である。溶融したジルコニアを冷却して粉砕した製品が全く異なる分野の先端のセラミックス分野やバイオメディカルのインプラントなど多くの分野で使用されている。更にジルコニアの中でもっと多く知られているのが、立方晶ジルコニアでしばしば合成ダイヤモンド(synthetic diamond)などを呼ばれて、光学的に透明で高い屈折率の単一結晶の宝石として知られている。

 

 ジルコニアは天然でも鉱物として存在しておりバデレイ石(baddeleyite)としても存在している。

 

Zirconiumジルコニウム

 

 ジルコニウムはジルコンのもう一つの派生物で周期律表の40番目のZr(ジルコニウム)で銀灰色の金属の形態である。典型的な製造法はオキシ塩化ジルコニウム(zirconium oxychloride (ZOC))を還元して製造される。一方ZOCはジルコン(珪酸ジルコニウム)を解離する複雑な化学反応で製造される。

 

 核燃料産業ではジルコン合金が多く使用されており、ジルコ二ウムはアルミに添加され合金化され、鉄鋼ではジルコ二ウムを添加して機械特性や耐食性の改善に使用されている。ジルコニウム化合物は、触媒などの分野から紙や化粧品まで幅広い分野の用途に応用されている。

 

 

 簡単な短い名前は鉱物ジルコン(4文字)、熔かすとジルコニア(5文字)、本当の元素名が長い名前ジルコニウム(6文字)で覚えましょう!しかし明日には忘れるかも!

 

 我々の体の中、女性の化粧品としても、またはダイヤに代わる宝石として5文字のジルコニアの存在がいつか体の中に入るかも知れない。

 

 

(IRUNIVERSE/MIRUcom Katagiri)