ウクライナのガルシチェンコ・エネルギー相は、同国の電力輸出能力(150万kW以上)をフル活用することで、欧州諸国は50億~60億立方メートルのロシア製ガスを代替することができると指摘した。これは、同氏が自身のFacebookで、チェコのシケラ産業・貿易相およびシムソン欧州委員(エネルギー担当)との共同記者会見についてコメントしたもの。
ガルシチェンコ氏は「欧州連合(EU)は、われわれの独立、欧州の価値、欧州地域全体のエネルギー安全保障のための闘いにおいて、ウクライナを引き続き支援する」と述べ、ウクライナがロシアのエネルギー資源を代替するため、欧州はウクライナを支援することの重要性を確認したと指摘した。
同氏はまた、ウクライナの電力・ガス市場の欧州市場への統合が進んでいることを欧州は高く評価しており、今後もこの協力関係が続くと強調した。
ウクライナ・エネルギー省は、ウクライナはロシアによる侵攻があったにもかかわらず、エネルギーシステムの安定性を維持することができ、ガスのトランジットを提供し続けることができたと主張。さらに、ウクライナはこの冬すでに、ガス供給の信頼性を高め、ロシアのガスの代替を促進する上で、欧州諸国を支援する用意があると表明している。
ガルシチェンコ氏は「欧州のパートナーは、安定したエネルギー供給におけるウクライナの支援の重要性を確認している。ウクライナの電力輸出能力(150万kW以上)をフルに活用することで、欧州諸国は50億~60億立方メートルのロシア製ガスを代替することができる。また、ウクライナのガス貯蔵施設は欧州最大であり、欧州の戦略的ガス備蓄のために120億立方メートルを提供する用意がある」と述べた。
同氏は「欧州のエネルギー事情における変化はすでに始まっており、この勝利の後、ウクライナは欧州地域の新しいエネルギー部門で価値ある地位を占めることになると確信している」と強調した。
現在、チェコは輪番制のEU議長国を務めている。
ガルシチェンコ・エネルギー相のFacebookはこちら。
ガルシチェンコ・エネルギー相、シケラ産業・貿易相、シムソン欧州委員との共同記者会見の動画はこちら。
→ https://www.youtube.com/watch?v=yqzT2GFVtL0
(IRuniverse M.H)