28歳の時、富士山の麓で寮生活だった時、富士宮でもうもうと煙を出している鰻屋さんへ通っていた。その出来立ての鰻丼の味が忘れられない。ウナギは欧州でも採れるが、大きくしかも味が日本ウナギとは比較にならなく、まずかった。

 

 今日(17日)のNHK朝5時のニュースで長崎大学の長谷川さんが、ウナギの稚魚を捕食する“どんこ”に捕食されたウナギの稚魚54匹が一度捕食されてから、“どんこ”のエラから何と28匹が逃げて生きている事を発見した。

 

 

世界初の発見 捕食魚のエラの隙間からウナギの稚魚が脱出

 水産・環境科学総合研究科の長谷川悠波(博士前期課程、実験当時:水産学部 4 年)と河端雄毅(准教授)は、国立研究開発法人 水産研究・教育機構の横内一樹(主任研究員)と共同で、ニホンウナギの稚魚が捕食魚に捕獲されても、エラの隙間を通って口外に脱出することを発見した。

 

 1つ目は、その行動自体の面白さです。捕食者に捕獲された後に生き残ることができる生物は多数存在します。今回ニホンウナギで見られた行動は、能動的に捕食者のエラの隙間から脱出するというもので、無脊椎動物など魚類以外の分類群を含めても非常に珍しい行動と言えます。また、抜け出した28匹全てが尾部から抜け出すという興味深い特徴もありました。これは、ウナギ が後ろ向きに遊泳するのが得意なことと関係しているかもしれません。
 

 2つ目は、ニョロニョロとした細長い形の進化を理解することに繋がる可能性があることです。細長い形は、ウナギ・アナゴなどのウナギ科だけでなく、ハゼ科やナマズ科など様々な系統で独立に進化しています。
 

 3つ目は、ニホンウナギの資源回復に役立つ可能性があることです。現在、ニホンウナギの資源回復策のひとつとして全国的に飼育魚の放流が行われています。しかし、大型の放流魚の多くに成長が悪く、性比がオスに偏るという問題があることから、近年、より小型の個体を放流することが推奨され始めました。なお、本研究成果は、アメリカ生態学会によって刊行されている「 Ecology(IF=5.499)」に掲載されました。 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 日本人の活力の源泉は海の資源が豊富であることで、魚料理を多く楽しめる事ではないかと思います。海洋資源の豊富であった時代には、我々は海の資源は無限だと言う妄想を持っておりました。

 

 その筆頭がウナギではないでしょうか。長崎大学の研究で海洋資源の一つに希望となる研究が進歩することを期待する、食いしん坊の男の朝一番のトピックスでした。

 

参考:NHK/R1/20220217/5時ニュース、長崎大学HP

 

 

(Katagiri)