筆者が30歳の頃、未だ生きて行く知恵も経験もない時代にフィンランドを訪問しました。列車の中の風景は、寒い国の若い男女の交わる姿に、自分には物凄くそこの人達の熱い感情がたぎっていると素直に感じました。

 

 

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フィンランドのサンナ・マリン首相(35歳)

 

 

 決して逞しい人達には見えませんでした。しかしその後フィンランドと言う国のロシア帝国の圧政を戦って勝ち得た小さな国の生きざまを知る事になりました。フィンランドは100年以上ロシア帝国に支配されていましたが、Finlandizationと言う言葉に象徴される、小国の他国に侵されない独立精神を生みました。

 

 フランスのマクロン大統領がウクライナ危機打開の為にプーチン大統領を先週訪問した際に、記者にマクロンの描くウクライナの真の独立のモデルがフィンランド化かと問われて、否定しなかった。

 

 NATOでもロシアでもなくても自立した国の支配権を自国民が獲得する事は、過去の国際政治のシーンを見ると簡単なことではないことは、全く驚くべきことである。島国の日本も過去は外国に侵害されそうになった。一方他国への侵害が行き過ぎて、世界大戦で大きな損害を周辺国へ与え、米国の支配下になってしまった。

 

 いま日本は独立国かと問われると、ウクライナの状況も日本の状況も大きな差異はない。ただ米国が日本へ大きな力で押さえつけていないだけの差異かもしれないが、かなり自由だと国民は感じている。

 

 

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 自分の国が他国から侵略を受ける恐ろしさを、未だ自分は経験していないが、世界中で、国民が他国の侵略で、非常に多くの人達が難民となってテント暮らしをしているのだ。

 

 人間は非常に愚かな動物である。だれもが自分の人生を他人に侵略されないで生きられる世界は一体いつになったら、実現するのだろうか?世界の情報に接すると悲しい気分になる。

 

 ロシアと中国の愚かな為政者が、いつになったら消える日が来るのか。

 

 米国も同様の愚かな政治を継続しているかも知れない。今のウクライナの市民生活は誠に脆いものだ。

 

参考:The New York Times of Feb.11,2022、

 

 

(IRUNIVERSE Katagiri)