旧正月の連休前、化学肥料業界全体は前年のように新大型契約締結のニュースを待っていなかった。 業界関係者は穏やかに年を越すことができると思っていたが、もう一つのニュースが到着した。それは2月1日からリトアニアでベラルーシのカリ肥料の通過が正式に禁止されたことだ。 これはどんな影響があるか。 年後に塩化カリウム、硫酸カリウムはどう変わるのか。

 

 

1.塩化カリウムの値上げが止まらない

 ベラルーシが欧米から「民主主義」を掲げて制裁を科されて久しい。リトアニアがベラルーシのカリ肥料禁輸を早々に発表しているなど、さまざまなニュースが発酵して久しい。 ベラルーシは昨年8月から「代替プロジェクト」があると言い続けてきたが、正式に禁輸されるまで、非難や告訴以外に実効性のある対応策を打ち出すことができなかった。 政治はさておき、このことは中国国内のカリ肥料にとってはあまり良いことではない。

 

 現在、国際の塩化カリウム価格は600-800ドルの間で、お正月前に大型契約交渉がまた接触したと噂されており、外商の意向価格は600ドルをやや上回っている。

 

 このような価格はまだ低いだが、前回の大型契約の247ドルの価格に比べて上げ幅は恐ろしいほどで、現在の国内市場の価格は580ドルぐらいに相当する。

 

 もしベラルーシのカリ肥料を運び出すことができれば、大契約交渉はこちらが絶対的な主導権を取ることになる。ただし、現在ベラルーシにはまだ良い方法がない。

 

 仮にそれが運び出せないか、輸送力が小さすぎるとしたら、大きな契約交渉は確かに受け身になり、固有の輸入大国の地位、ベラルーシが制裁された時効性、高価時代の時効性及び国際カリ肥料生産能力の新たな拡張などの要素に頼って勝ち取るしかできない。

 

 ベラルーシのカリ肥料が制裁されるのは既成事実であり、程度がどれだけ大きくなるかはともかく、以前ほどではないことは間違いない。そのシェアは他のカリ肥料供給業者に分ける、残念ながら他のカリ肥料供給業者は欧米の市場ではほぼ十分足りるので、アジア市場ではどのような姿勢になるのか想像できる。だから今回の大型契約の結果については、あまり高くない価格と少し少ない数量か、とても高い価格と比較的多い数量かのどちらかになる。

 

 いずれにしても、現在の中国国内の塩化カリウム需要は芳しくないものの、供給は相対的に逼迫している。大型契約局面があまり有利でない状况で、特に国産カリウムの減産が続く可能性がある状况では、需要もさらに減少する可能性があるが、今年度の塩化カリウム価格はおそらくどこまでも低くない。現在の港の通常港と保税港の数から見ると、大型契約が締結されてから大量に入荷するにはかなりの時間がかかり、期間中に少なくとも第1四半期に塩化カリウム価格が再び最高値を更新する可能性がある。

 

 カリ肥料は市場の自主調節だけではすでに現在の難局に対応することができず、政府は唯一輸入に依存しているが非常に重要なカリ肥料を助けてくれるはずだろう。

 

 

2.硫酸カリウムは「追い付く」値上げも止まらない

 2021年の伝統的な肥料相場でマンハイム硫酸カリウムは「最も高くて惨め」と言える。いまだに硫酸カリウム価格は塩化カリウムに追随して上昇しているが,マンハイムプロセスの硫酸カリウムメーカーにとっては赤字から抜け出すには遠い。

 

 多くの地域では,全水溶性粉末硫酸カリウムの52%の実際の出庫価格は,白粉塩化カリウムの62%の入庫価格よりも高くなっていない。ごく一部の副産物である塩酸の価格が高い地域,化学工業産業チェーンがあり硫酸カリウムを副産物と見なすことができるメーカー,塩化カリウム調達の優位性と自社で複合肥料を建設するメーカーを除いて,他の大部分のメーカーは赤字状態である。統計によると、3年間以内のマンハイム業界の平均稼働率は63%だったが、2021年6月から8カ月間、稼働率はこの数字を下回っており、苦境がうかがえる。

 

 現在、マンハイムプロセスの硫酸カリウムは史上最低の稼働率と史上最小の塩化カリウムとの価格差の2つの歴史的な最高値を持っている。前者のお正月期間中の最新数値は32%に過ぎず、こうした稼働率はすでにかなり低い。データによると、2010-2020年の粉状硫酸カリウム50%の平均出荷価格と港での白カリウム62%の平均価格の差は670元だったが、2021年には248元に過ぎず、ここ3カ月で100-150元が近くになる。

 

 現在の市場環境では硫酸カリウム需要が弱まり、農業用硫酸カリウム需要の最盛期に達していないことに加え、輸出が一時的に介入されているため、硫酸カリウム相場は良くない。 しかし、高コストは硫酸カリウム価格の支えであり、低稼働率は硫酸カリウム相場の逆転の鍵である。 2022の塩化カリウム価格が大幅に値下げされないとすれば、高コストで低着工の硫酸カリウムの高価格が市場に受け入れられることは必至だ。高価な需要が弱まり、生産能力が高いのは事実なので、これ以上上がるとは限らないが、いつかカリ肥料価格が下落すれば、硫酸カリウムは再び市場に受け入れられるはずだ。

 

 

(IRUNIVERSE 趙 嘉瑋)