ICM主催による国際電池リサイクル会議が現地22日にスイス、ジュネーブで開幕した。今回の開催地であるジュネーブは、国連をはじめとする国際機関が集結する国際都市だ。高級時計とチョコレートの産地としても有名で、街中には、ロレックスやフランク・ミュラーなど、多数の時計ブランドの店舗とチョコレート店が点在する。物価が非常に高いことでも知られ、ホテルや飲食店の値段は観光客泣かせだ。その中で、高級ショコラチエ(チョコレート店)の例を除いて、唯一リーズナブルなのがチョコレートである。

 

 

 

 

 今回の開催会場となったのは、国連ビルの近くにある高級ホテルインターコンチネンタルだ。

 

 新型コロナ感染症は、まだ欧州の各地で影を落としているものの、ワクチン接種が各国で進み、EUではデジタル衛生パスが導入された。衛生パスは、携帯にアプリをダウンロードし、そこにQRコードによるワクチン接種証明、抗体証明、陰性証明のいづれかを入力する。今回の会議への出には、この衛生パスが必須となった。会議登録を行う際に、衛生パスも一緒にチェックされる。この衛生パスを所持していれば、今回の会議場内では、マスク着用は免除される。昨年のICBRは、マスク着用、会場内の社会的距離など物々しい雰囲気の中で行われたが、今回は、かなりリラックスした雰囲気となっている。

 

 

 

 

 EU以外の国からはまだ渡航は難しいため、今回もオンサイトの参加者は、ほぼ欧州国内に限られたが、200人に近い参加者となった。前回と同様オンライン参加も可能となっており、こちらは100人近くが世界各地から登録している。展示スペースでは、TES、 Glencore、 MTB、URTなどの顔ぶれが見られる。参加者のカテゴリーでは、リサイクラーが31%、コンサルティング20%、生産者責任組織18%、電池メーカー・サプライヤー14%となっている。メディアは、IRuniverseほか欧州から7社が参加している。スポンサーは、TES、Glencore、SAFT、Recharge、MTBなど。

 

 

 

 

 プログラムは、現在改定に向けて協議が行なわれている新電池規則、電池原料、リサイクル処理技術、電池の再構築などのトピックについて、プレセンテーションやディスカッションが行われる。内容は引き続き報告して行く。

 

 初日もLIB(リチウムイオンバッテリー)の取り扱い方法や、リサイクル率、輸出に出た場合のリサイクルカウント、あるいは電池の扱いに関する見直し含めて闊達な議論が展開された。

 

 

 

 

 

(Y.SCHANZ)