テスラは、バッテリーセルの2つの重要な原材料で、バッテリー使用後にダメージを受けていない状態でかつ有用な未利用のニッケルとコバルトを回収することを目的とした特許を出願した。この特許は、リサイクル目的で希土類金属を回収するための電気化学的溶解の活用を概説し、世界的な規模でサプライチェーン不足により一部の電池材料が入手しにくくなっているため、より効率的なサプライチェーンに向かっています。 特許は「電気化学溶解による金属硫酸製造システム」と題され、3人のテスラエンジニアによって出願された。

 

 テスラ自動車メーカーは、2021年第2四半期の決算発表の数日後の2021年7月29日に提出された。テスラは8四半期連続の収益を報告した。

 

 

特許

 バッテリー製造は、EVを製造する企業には最初からのEV事業の中心的な焦点となっていた。バッテリーは電気自動車の生命線であり、EV分野に参入する企業が増えるにつれて、需要の高まりにより電池やバッテリー材料の入手が難しくなっている。

 

 寿命が終わった後にEV電池を利用する1つの方法は、使用後に損傷を受けていない、未利用の原料を機能が終ったバッテリーから回収することだ。バッテリーセルのリサイクルは、バッテリー材料の供給不足を緩和し、企業の製品製造に利用可能なセルの数を増やす最良かつ最も効率的な方法だ。

 

 ニッケルとコバルトは、この特許に理想的な2つの材料である。現在そのリサイクルの低いコバルトによるニッケルは、それらの環境への影響と一般的に不道徳な鉱山採掘慣行が懸念されている。

 

 「ニッケルや硫酸コバルトは、リチウムイオン電池のカソード原料前駆体、ニッケル水素電池陰極、ニッケルカドミウム電池のカソードの原料としてよく使われています。入手性が限られているため、市場から金属硫酸製品を購入することは困難または高価な場合があります」と、特許は述べている。「その結果、ニッケル粉、ニッケルブリケット、コバルト粉末、コバルトブリケットなど、より容易に入手できる金属製品から硫酸中の硫酸溶解を介して、いくつかの企業が金属硫酸溶液を合成している。しかし、電気自動車やハイブリッド車市場の成長は今後も続き、硫酸塩に加えて金属粉やブリケットも不足することが予想される。

 

 テスラは、電解質浴の容器を利用して、その中にバッテリーセルを配置する事で問題解決を目指している。この電解質の浴槽は、陽極と陰極を備えた電気化学的溶解装置で「比較的薄い濃度の希硫酸」を利用し、カソード、粉末、またはブリケット材料から製品化する目標の金属硫酸塩溶液を合成する。金属は、低電圧電流が適用され、損傷していない材料を使用済みバッテリから熔解する電解質の浴槽を介してバッテリーから抽出することができる。

 

 

何故この特許がテスラにとって大きな取引になるのか?

 もしこの特許が承認される場合、テスラにとってEV車用や蓄電池用バッテリーの重要元素の幾つかが回収されるドアが開かれる。これらのバッテリーに重要な元素が回収された場合、テスラはこれらに金属の鉱山採掘や新規のバッテリー生産の費用経費を削減可能となり、これらの元素の長期間を要する調達リストからも削除ができる。最近ニッケルやコバルトの金属価格はロケットの様に価格が高騰している。Investment.comによるとコバルト価格は2019年9月以来、62.64%も高騰している。ニッケルもコバルトと同時期から9.25%高騰していると。

 

 

テスラCEOMuskのニッケルとコバルトへの出動要請

 Muskはこれまでニッケルを数期にわたって出動要請を行って巨大な契約をEVメーカーに要請してきた。豪州BHPとの間で既に供給契約を締結し、カナダやインドメシアの供給者とも話し合いをおこなっている。2020年Q2にMuskは、「いかなる鉱山会社にも更にニッケルを供給する様に再度強調したい。よろしいでしょうか」、と。更に、効率よく、環境に配慮して大量の採掘をと。テスラは長期間にわたり、巨大な契約を締結すると全ての鉱山会社へ呼びかけた。鉱山採掘では、非道徳的で子供の労働などの問題もあった。

 

 テスラは、この鉱山に係る問題を通常の業務として、供給する鉱山会社に対して勤勉に対応してきたが、しかし尚コバルトをサプライチェーンから確保する事を目標としている。同時にテスラはコバルトの不要な中国のリン酸鉄リチウムLFPバッテリーとも共同しており、

 

 又パナソニックなども2-3年以内にコバルト使用しないバッテリーを供給することも示している。

 

ByJoey Klender Posted on July 30,

 

 

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(IRuniverse)