ICM主催による第20回国際自動車リサイクル会議(Internal Automobile Recycling Congress: IARC )が、本日23日水曜日から25日金曜日まで、スイス、ジュネーブのインターコンチネンタルホテルで開催される。

 

 新型コロナ感染症の蔓延で、2020年3月に予定されていたIARCは今年の6月まで延期されることとなった。現在もコロナの感染状況は引き続き越境移動を妨げているが、ここ欧州では、コロナ検査やワクチン接種が加速化したことにより、今回ジュネーブでのオンサイトが可能となった。

 

 ただし、欧州域内以外の国からの入国を制限している欧州加盟国も多数あるため、今回は欧州域内からの参加者に限られた。また、欧州域内でも、規定により海外出張が許可されない会社や組織もあり、会議スピーカーの中にはオンランによる参加も目立った。

 

 現在のICMからの情報では、参加者はおよそ100人、国別では、地元スイス、ベルギー、フランス、ドイツ、オランダ、オーストリア、イタリアなど。企業別では、ルノー、テスラ、欧州ホンダ、自動車リサイクル仏Indra、仏・ベルギー Galloo、 墺SEDA 、リサイクル独TES AMM、鉄鋼ベルギーArcelorMittal、欧州委員会からは環境総局、業界団体からは、欧州自動車製造者協会(ACEA)、欧州リサイクル協会 (EuRic)、オランダの自動車製造者責任組織ARNなどが参加している。23日と24日にはプレゼンテーションが行われ、23日の夜はネットワーキングディナー、25日は恒例のプラントツアーも予定されている。

 

 移動制限により現地参加が難しい人には、オンラインでのライブ配信が行われ、その後はオンデマンドによる視聴も可能となっている。

 

 オンサイトの会場となったホテルでは、会議が行われる室内ではマスクを外すことができるが、それ以外の場所ではマスクの着用が義務付けられている。また。今回のオンサイト参加者にはコロナ検査が義務付けられているが、ワクチン接種を完了している人には検査は免除される。

 

 今回IRuniverseは、移動の複雑さや現地までの航空機の本数が大幅に削減されていることもあり、オンランでの参加となった。

 

 初日の今日は、IARC ステアリング委員会委員長Manfred Back氏によって幕が切られた。同氏は、新型コロナ感染症が広がった2020年を振り返り、多くの産業にとって非常に厳しい年であったが、リサイクル業界全体としては、決して悪い年ではなかったことが報告がされた。

 

 今回の会議の焦点の一つは、現在見直し作業が本格化されている欧州ELV指令の方向性で、各関連業界の意見が交わされることになっている。また、欧州委員会から、指令改定作業に関する現状報告が行われ、その後ラウンドテーブルとして、ステークホルダーが、欧州委員会を交えて、指令内容について議論を行う機会が設けられる。

 

 引き続き会議内容を報告していく。

 

 

(Y.SCHANZ)