エアートラベル業界の大荒れの結果、チタンを代表とした工業用金属は今後の見通しに今まで以上に明るいと指摘している。世界の国々の政府はウイルスワクチンの配布計画を急いでおり、その結果ウイルスの伝播は減少の傾向にあり国際エアートラベル市場は今年後半には見通しが明るくなると意気軒高になっている。

 

 2021年Q1エアバス社は125機を出荷し、ボーイング社も77機を出荷した。2020年Q1に比べて出荷はエアバスは2%、ボーイングは54%それぞれ増加した。しかし乍ら2019年Q1と比較すると2021年Q1の実績は、エアバスでは25%減、ボーイングでは66%減、という状況。

 

 ボーイングの結果は、737MAXのトラブル後の復活の影響があった事は言うまでもない。ボーイングが供給した77機の航空機の内、58機は737MAXであった。

 

 国際エアートラベルが未だ大きく制約されている中で、各国の国内旅行は回復の兆しがある。米国輸送保安局(the USA Transportation Security Administration)によると、4月からのチケット数は、2020年は毎日の平均数が110,752であったが、2021年は日平均のチケット数が140万まで回復している。

 

 しかし、この2021年4月以降のチケット数も2019年の年間平均の日平均チケット数230万とくらべると未だ十分に回復していない。しかし5月初めの日平均チケット数は150万まで増加の記録を示している。

 

 全世界でロックダウンが解除された場合、パンデミック以前の状態に戻るのは2023年と予想されている。

 

 航空機以外のチタン金属の産業は全体として、中国の強い国内需要に支持され産業界の最終需要家の回復により、2023年よりもっと早く回復する。この分析は中国のチタンプレート(2-6mm, 99.9% Ti)とチタンスポンジ(99.7% Ti)の相対価格が反映されている。

 

 チタンプレートはパンデミック前の価格レベルを超えており、4月はUS$17.71/kg、一方チタンスポンジは既にパンデミック前のレベルに達しており、4月はUS$10.3/kgの記録的な数値になっている。

 

 総括するとチタン金属の完全な回復は継続するウイルス伝播による減少の継続と国際エアートラベルの再開に依存する。国際エアートラベルの回復は2021年後半ではないが、チタン金属産業はすでにパンデミック前のレベルまで回復が始まっているが、完全な回復には2023年になるであろう。スポンジチタン価格は需要の増加により2020年7月の低レベルからのリバウンドが始まっているが、しかし航空機の出荷の増加が完全な市場回復には必須である。 

 

 

 

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(IRUNIVERSE TK)