豪廃棄物・リサイクル大手BINGO Industries社は、4月30日、NSW州シドニー西部にある同社のEastern Creekリサイクル・エコロジー・パークに、世界最大かつ最先端の乾式混合廃棄物リサイクル施設を正式にオープンしたことを発表、テープカットが行われた。

 

 公式声明によると、当施設は9,000平方メートルで1億ドル規模とのことで、BINGO社のリサイクルネットワークの中で最大規模。1日に最大7,000トン、1時間に300トンの材料を処理できる見込みで、フル稼働すると、廃棄物のおよそ90パーセントを埋立てから迂回させることができるという。フル稼働開始は今年の7月が予定されている。

 

 BINGO社マネージングディレクター兼CEOのDaneil Tartak氏は、この施設が大企業によるリサイクル方法への投資を促進するのに役立つとし、「BINGO社のような企業がこのような世界レベルの資産に投資を始めることで、我々は"取る、作る、捨てるtake, make and dispose "という従来のモデルから、資源が保存され再利用される、循環型モデルへの移行の始まりを目にしているのです」とコメント。廃棄物のないオーストラリアを実現することを目標に掲げた。

 

 なお、建設にあたっては、政府の“Waste less, Recycle more”キャンペーンの一環として、NSW Environmental Trustから500万ドルの助成金も提供されていた。政府も支援しているプロジェクトとあり、Sussan Ley連邦環境大臣などもコメントを寄せている。「リサイクルと廃棄物処理は、どちらも鍵となる環境問題であると同時に、鍵となる経済的機会でもあります」とし、リサイクル素材の市場の今後のさらなる拡大を予測。当施設は、企業らがリサイクルの際に直面している課題に取り組むものであると期待を示した。

 

 当施設が扱うのは、建築・解体廃棄物物(B&D)と商業・産業廃棄物(C&I)の両方だそうで、高度なスクリーニング、選別、処理技術を経て生産予定の高品質の最終製品は、主にBINGO社のリサイクル建築・造園製品「ECO Product」シリーズに使用される運びである(具体的には骨材、ロードベース、砂、土、腐葉土、紙、段ボール、プラスチック、金属など)。

 

 

(A.Crnokrak)

 

 

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 豪州シドニー在住。翻訳・執筆のご依頼、シドニーにて簡単な通訳が必要な際などには、是非お声がけください→MIRUの「お問い合わせ」フォーム又はお電話でお問い合わせください。

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