日本では最近、高齢者が小型電動車を走っているのをよく見かける様になった。しかし走っている状況を見ると、車が走っていない道路は安全に見えるが、しかし日本の道路は路肩が傾斜している為に、道路の中央部を走らないと小型車は傾いて運転者の体も傾いてしまう。フランスでは、歩道を走らなくて済む超小型EV車アミami(アミ)という便利な車が既にシトロエンから発売されていた。

 

 アミは2019年3月に開催されたジュネーブショーで「AMI ONE Concept」として登場、2020年2月27日に世界初公開された2シーターピュアEVモデルだ。価格は6000€(約79万円)で、長期リース契約では、初期費用2644€(約35万円)+月額19.99€(約2640円)と高齢者にも優しい金額である。

 

 

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 仏シトロエンは2021年5月5日、小型シティコミューター電気自動車(EV)「ami(アミ)」に商用車バージョン「マイ・アミ・カーゴ(my ami CARGO)」を追加すると発表した。

 

 仏シトロエンは2021年5月5日、小型シティコミューター電気自動車(EV)「ami(アミ)」に商用車バージョン「マイ・アミ・カーゴ(my ami CARGO)」を追加すると発表した。マイ・アミ・カーゴは6月上旬よりフランスにて注文できるようになる。

 

 

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 車両価格は6490ユーロ(約85万円)からで、長期リース契約による支払いは月額24.18ユーロ(約3200円)となる。

 

 

シトロエンの超小型EV「アミ」の商用車バージョン「マイ・アミ・カーゴ」

 アミは全長2410mm×全幅1390mm×全高1520mmというスリーサイズで、車両重量は485kg(バッテリーを含む総重量)と超軽量だ。ターニングサークル(最小回転直径)は7.2mと小回り性も良く、誰でも簡単に駐車することができる。

 

 マイ・アミ・カーゴは2シーターであるアミの助手席を外し、その部分に最大260リッターと140kgまでの荷物を搭載できるポリプロピレンモジュールに変更。すでにある荷室と合わせ、計400リッターの荷室容量を誇る。

 

 ドライバーと荷物の間には垂直のパーテーションが備わり、ドライバーを保護し快適に運転することが可能だ。パーテーションにはくぼみが設けられ、ハンドブレーキを操作するのも楽にできる。パーテーションの高さは安全性のためにドライバーから360度の可視性を維持するように調整されている。

 

 マイ・アミ・カーゴは物流においてのラストワンマイル(最終拠点からエンドユーザーへの最後の物流区間)に適しているほか、地方自治体や地元のサービス業(電気技師、配管工など)、そのた公共部門のサービスプロバイダにとって便利なものになっている。

 

 搭載するモーターの出力は6kW(約8.2ps)で、搭載されるリチウムイオンバッテリーは5.5kWh。これにより最高45km/hでの走行と、最大航続可能距離70kmを達成している。この70kmという距離は、都市および都市周辺に住む人の1日の平均移動距離よりもはるかに長い数字だという。

 

 また助手席側にあるケーブルを介して簡単に充電が可能。220Vの普通電源で、約3時間でフル充電が可能だ。

 

 マイ・アミ・カーゴは6月上旬よりフランスにて注文できるようになる。車両価格は6490ユーロ(約85万円)からで、長期リース契約による支払いは月額24.18ユーロ(約3200円)となる。 アミの最大の特徴は、フランスでは運転免許を必要としない超小型四輪だということだろう。

 

 アミのような超小型車(50ccエンジンカーに相当する)は、フランスにおいては1987年12月31日までに生まれた人は、運転免許無しでも運転できるのだという。

 

 また1988年1月以降に生まれた人は、検定に合格するともらえる交通安全証明書(AMライセンス)を所持することを条件に、こちらも運転免許無しで運転可能だ。AMライセンスは14歳から取得可能なため、フランスではアミは14歳から運転することが可能となっている。日本への導入予定は、現在のところないという。

 

 

中国でも45万円で9.3kWh〜中国の電気自動車『宏光MINI EV』が発売早々大ヒット中

 中国の上汽通用五菱汽車が2020年7月末に発売した電気自動車『宏光MINI EV』が中国のプラグイン車セールスで7348台の大ヒット、初登場でテスラモデル3に次ぐ2位となりました。ベースグレードの価格は約45万円で9.3kWhのバッテリー容量です。

 

 超小型EV車の出現は、高額なEV車の中で唯一競争力のある分野に思える。その最大の特徴は、高齢者の生活を自立に導く可能性が高い。道路で車道と歩道の区別のはっきりしていない日本の様な国では、高齢者の歩行を助ける手段が余りにも乏しく、歩行中の安全すら保たれているとは思えない。超小型EV車で安全に買い物や散歩が出来れば周りの支援が少なくても自立した生活が保障される。しかも有難い事に月額数千円の負担で経済的にも超小型EV車は有難い存在である。日本のベンチャーの出現を待ちたい。

 

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(IRUNIVERSE TK)