イギリスの国際NGOのCBI (Cilmate Bonds Initiative)の情報によると2020年サステナブルボンド市場はUSD1.7兆ドルに達し、2006年以来、GSSラベルを発行した資金支援は1万件に達したという。その内CB IがGSSラベルと認めたGSS支援はUSD7000億に達し、2019年に比べほぼ倍増した。

 

 GSSラベルはグリーンボンド(Green Bond) ソーシャルボンド(Social Bond)サステナビリティ―ボンド(Sustanability Bond)の3つのボンド市場に分けてボンドの発行を分類しているが、2020年報告書(2000年末)によると、2015年から2020年迄の分類では、2018年まではGSSの大半がグリーンボンドで、僅かな部分がソーシャルボンドと言う傾向が続いたが、2018年以降サスてナビィティーボンドが急増し、更にソーシャルボンドも2019年に著しく増加した。2019年比2020年倍増した理由はソーシャルボンドとサステナビリティボンドの急増に起因する。

 

  一方グリーンボンドの増加幅は殆ど停滞している。従来グリーンボンドと言う名称で語られてきたボンド市場は、詳しく調べると、分類する範囲がグリーンボンドの延長上に社会への投資や持続可能性への投資と拡大している状況となっている。社会投資が急拡大した背景は、明らかにCOVID-19による世界的な医療体制への救援の要請が高まった事に端を発すると思われる。

 

 最初のパンデミックに対する債権は2020年2月中国のZuhai Huafa Groupに対してUSD1.43億の支援がなされ、パンデミック救済支援は3月にピークを迎え2020年後半に収縮した。

 

 COVID-19によるパンデミックの他に社会の貧困への投資もGSSボンドの要請が増加し2020年には22件のボンドの支援が実施された。以上の様にGSSボンド市場は、グリーンボンドから社会問題や持続可能性の課題を解決する為にその時代、時代の変革と実情に合わせてボンドの要請内容と要請規模により変革している。

 

 気候変動に機敏に対処して来た欧州で生まれたグリーンボンドは、主として欧州、北米に続いてアジア圏への投資が急速に拡大している。革新的な環境、持続的な社会、更に貧困を克服する社会経済に必要な技術開発への要望の高まりを支援するボンド市場の更なる活用を我々も、もっと真剣に注目し考えて行きたいと感じた。

 

 

図

 

 

参考 Sutainable Dept Global State of The Market 2020 by Climate Bond Initiative

 

 

(IRUNIVERSE TK)