豊田通商はこのほど、水素を活用した再生可能エネルギーのサプライチェーン構築を目的に、水素燃料電池および水電解システムの設計・製造などを手掛けるエノアに2020年10月に出資したことを明らかにした。出資額は公表していない。(写真は豊田通商の公式HPから転載)

 

 豊田通商はこれまで、海外メーカー製燃料電池の輸入および国内販売を行ってきたが、燃料電池の用途の多角化にともない、顧客の使用環境に合わせて仕様をカスタマイズする必要性がでてきたと指摘。他方、エノアは長年にわたり燃料電池評価設備の製造・販売の実績があり、再エネの利活用における水素燃料電池システムの設計・組み立てをカスタマイズできるシステムインテグレーターだ。今回の出資は双方の思惑が一致したとみられる。

 

 豊田通商は今後、エノアとの協業を強化し、顧客のニーズに合わせた水素燃料電池システムの供給を行うことで、これまで活用されていない分野に対する水素燃料電池の展開に取り組む。特に、自治体に向けたスマートコミュニティ事業の一環で、常用にも非常用にも利用可能な電力供給設備として水素燃料電池の活用を推進していくとしている。

 

(IRuniverse)