筆者は昔からオランダの風車に少しあこがれを持っておりました。風車はオランダの土地を水没から守る働きも有りました。海岸よりの低い土地の多いオランダの農地を守って来ました。

 

 私の故郷でも山形県と秋田県の境の鳥海山の裾野の大型風力発電の雄姿が沢山見えます。何故か風力は大きな高い塔の上で回って姿を見ると物凄いエネルギー生産にいそしんでいると、勝手に想像します。

 

 

グラフ

 

 

 2000年頃から立ち上がった日本の風力発電は、2005年に726基、726MWとなり、2017年には全国で2,253基、3,500MWまで拡大しました。詳しく立地を調べてみると、活発に風力発電を設置している県はやはり広い土地のある県で北海道と東北や石川、静岡、三重、島根、鹿児島などに集中しておりました。風の強い事と立地場所は住宅地を避ける必要性が立地に影響している様です。

 

 また設備も圧倒的に強かったデンマーク、オランダ、ドイツ他の先行メーカーの優位を対抗しながら、IHI,茜島製作所、関電工、岩谷産業、三菱重工、富士重工、ヴェニステックジャパン、日本風力開発、日立エンジニアリングサービス、JFEエンジニアリングなど大手企業が参入し、2017年には国産が31%まで健闘していました。

 

 しかし2019年日立製作所は風力発電事業から撤退を表明しました。この事で国産の大型風力発電メーカーが突然消えました。風力発電には、大型化しないと収益性が向上しない問題もある様です。

 

 世界の風力発電では、2014年頃はイギリス,デンマーク,オランダ,スウェーデン,ドイツ,フィンランド、ベルギー,アイルランド,スペイン,ノルウェイなどに集中して発展して来ました。日本や中国の風力発電は世界から取り残された存在でしたが、しかし中国はその後圧倒的な集中投資で世界の覇者となりました。

 

 それでも欧州のメーカーが世界の覇者で活躍しております。日本でも茨城県の神栖市に洋上発電の基地を建設しており、洋上発電などでも日本の中小規模の発電設備メーカーの活躍を注目したいです。

 

 ドイツでは、再生可能エネルギーは、陸地の風力、バイオマス、太陽光、洋上風力の順位で開発されております。風力は自然のエネルギーを使う一方で、事前調査が重要でかつ設備投資の規模が大きく、日本ではこれから発展していく分野の様に思われます。

 

 

(IRUNIVERSE TK)