中国最大かつ世界最大のアルミ生産企業であるChina Hongqiaoは11日に、第3者割当による新株予約権により23億6000万香港ドルを調達したと発表した。グリーンアルミニウムおよび二次アルミニウムプロジェクトへの投資に充てる。証券取引所の発表によると、中国招商銀行は、UBS、CMBインターナショナル、CICC、CNCBインベストメントを通じて、1株あたり9.72香港ドルの価格で、新規ベースで最大2億3400万株を発行する予定。

 

 同社は調達資金を雲南グリーンアルミニウムイノベーション工業団地プロジェクトと二次アルミニウムプロジェクトの設備投資として使用し、グループの日々の運転資本を補う予定であると述べている。

 

 China Hongqiaoは、今年1月に3億米ドルの転換社債を発行し、昨年11月に割り当てを通じて約19億香港ドルを調達している。資金の一部は、クリーンエネルギーの割合を増やすための雲南グリーンアルミニウムおよび二次アルミニウムプロジェクトに使用された。同社のグリーンアルミプロジェクトにかける意気込みがわかる投資額である。

 

 中国のアルミ業界では急速に脱炭素化と再生アルミへの傾倒が進んでいる。

 

→(関連記事)中国 脱炭素社会実現のため再生アルミ業界をサポート

 

 内モンゴルでは火力発電を使用しているアルミメーカー2社が操業を止めるなどの動きもある。

 

 中国における再生アルミの生産規模は700万トン~800万トン(年間)ともいわれているが、やはり中小メーカーが多い。ここに宏橋集団やチャイナルコのような大資本が入ってくると業界の勢力地図はまた大きく塗り替わる可能性がある。つまり中国の再生アルミ業界も新たな戦国時代に入ったといえよう。

 

 

(IRUNIVERSE)