伊藤忠商事は2月24日、日本コークス工業、ベルギー最大手の総合海運会社であるCompagnie Maritime Belge(CMB)と、九州北部での水素地産地消モデル事業に関する共同事業化調査を実施することに合意したと発表した。3社は、日本コークスの副生水素とCMBの水素エンジンを柱に水素の需要と供給双方の創出を行い、早期の地産地消型のサプライチェーンの構築を目指す。(チャートはニュースリリースから転載)

 

    一次エネルギーの取り扱い実績があり、水素需要家として有望な製鉄・電力会社との取引関係が深い伊藤忠商事と、コークス事業から生成される副生ガスから水素の分離は行っていないものの、北九州地域に事業所を持ち、同地域内の水素需要次第で、安定的な水素供給が可能な日本コークス、CMBの思惑が一致した。

 

   CMBは世界初となる船舶用の水素混焼エンジンを開発し、2017年から欧州で実証運航を行い、今年4月には瀬戸内地域で同エンジンを搭載した旅客船の商業運航開始を予定している。3社は今後、九州北部地域における水素需要の見極めや、関連する政府許認可取得を行った後、2023年度をめどに水素サプライチェーンの始動を目指す。

 

(IRuniverse)