2021年1月25日、全米に5,000店以上を展開する米国最大小売業のウォルマートは、米国内での新型コロナウィルスワクチンの大規模配送に協力することを発表した。毎月1,000万から1,300万回のCOVID-19ワクチン配送を行う予定という。

 

 ウォルマートの流通網は、食料品用の冷凍倉庫、配送トラックを含む自社配送設備を有しており、温度管理が非常に難しいCOVID-19ワクチンのロジスティクス上の課題を解決する米国では随一のものである。そして、国土が広い米国では特に、都市部だけではなく人口の少ない地方の郡部などにも非常に強いウォルマートは、幅広い地域の年齢層に対して、急がれるCOVID-19ワクチン摂取のスピードアップに貢献するであろう。

 

 

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 ウォルマートは、米国内食料品市場の4分の1を占めると言われ、従業員数は150万人、うち23万5000人はCOVID-19に関連し、いち早く需要増に対応すべく雇用した臨時従業員である。ウォルマートに続き売り上げ規模で二位につける最大手アマゾンは、新型コロナウィルスに記録的な売上高を計上したものの、コストが急増し、利益は減少した。

 

 一方でウォルマートは、前年同期比9%以上の増を記録、売り上げも純益も過去20年で最大の伸び率となった。COVID-19対応のための従業員のためのコストなどを約9億ドル(約1000億円)計上するなどしても、であった。更に「オムニチャネル」(オンラインでの販売と店舗受け取りの組み合わせ)形態の売上高も74%増加した

 

 店内での予防接種やクリニックとの連携、大規模なコミュニティイベントなどを通じてなども含め、薬局で週7日ワクチンを提供することを計画しているという。既に何千人もの薬剤師、薬局の技術者のトレーニングを行なっており、新しいデジタルによるスケジューリングツールの構築も行っているという。

 

 流通小売業を代表するジャイアント企業でこの様な支援の動きが起きる中、新型コロナウィルスの流行で多くの変化の中で、多くの資金を必要とする機関に支援を行う取り組みが、リオティントグループで展開されている。

 

 リオティントグループは、COVID-19の流行を食い止め、地域社会保護のための2,500万ドルの支援を約束した。事業全体で広範な対策を講じると同時に、事業を展開する国々での世界の自発的な貢献の推定総額は約6000万ドルとなった。支援の事例を挙げていく。

(Vol.2に続く)

 

出典:

 ・https://www.smartbrief.com/branded/858F643B-C8DC-4CEC-BA16-9A2B4C10B7A1/5449EB51-02E5-41B9-87B3-972CB850E555

 ・https://www.riotinto.com/news/covid-19

 

 

A L U C O

 流通業界に身を置くこと20年、中東、ヨーロッパの大学院に留学した経験から、エネルギー産業への関心が高い。趣味はスキューバダイビング、自然観察、ワイン(ソムリエ)。