日立プラントコンストラクション(東京都豊島区)は1月27日、ボイラ、タービン、発電機など火力発電所向け主要設備の据付工事事業の譲渡に関し、東京エネシスと合意したと発表した。2021年7月に日立プラントコンストラクションが火力発電に関連する事業を会社分割、東京エネシスが承継する予定という。(写真は日立プラントコンストラクションの公式ホームページから引用)

 

 日立プラントコンストラクションは、エネルギーシステム分野において火力、原子力、水力、太陽光、変電所などの施工を中心に事業を展開しており、火力発電所向けの分野ではボイラ、タービンおよび発電機などの据付業務が事業の柱となっている。エネルギー市場では現在、脱炭素化社会の実現に向けて再生可能エネルギーの主力電源化、原子力発電所の再稼働、火力発電の高効率化、送電網などの周辺インフラの整備など、事業環境が変化している。

 

 国内電力会社における火力発電部門の統合や親会社である日立製作所の火力事業の再編をはじめ、事業環境の変化が加速し、事業の安定的な成長のため、高い技術力と生産性の向上、豊富な協力会社体制による施工力の強化などの革新が求められている。

 

 こうした市場環境のなか、日立プラントコンストラクションはこのほど、火力発電設備の新設・改造・メンテナンス工事に強く、長い経験と蓄積したノウハウで多くの設備の安定稼働を支え、高効率・大容量のコンバインドサイクル発電などの最新技術にも対応する総合エンジニアリング会社の東京エネシスに譲渡することが望ましいと判断したという。

 

(IRuniverse)