双日は1月25日、再生資源調達プラットフォームのスタートアップ企業であるレコテック(東京都千代田区)による第三者割当増資を引き受け、同社に出資したと発表した。サーキュラーエコノミー実現に向けた再生資源循環プラットフォームの構築につなげる狙いがある。(画像はマテリアルプールシステム=MPSのイメージ〈特許出願中〉)

 

 原材料調達・設計の段階から回収やリサイクルを前提としたものづくりを行うことが喫緊の課題となるなか、世界的に脱炭素社会やサーキュラーエコノミー型のビジネスモデルの必要性が増している。

 

 日本国内では、廃棄物のリサイクル率が依然として低い水準で推移しているとされる。特に廃プラスチックは材料の品質・量(安定供給)・コスト(経済合理性)などの再資源化に必要な情報が集約・蓄積されていないため、製造業における材料調達のポートフォリオに組み込むことが難しいのが現状で、結果として、廃プラスチックの持続可能な利用の妨げとなっている。

 

 レコテックはこうした課題を解決すべく、AIを活用して廃棄物の種類、量、場所を可視化できる独自の再生資源循環プラットフォーム(マテリアルプールシステム=MPS)を開発し、精度の高い分別に貢献した排出者へのインセンティブ設計や、トレーサビリティの確立を通した廃棄物資源の品質向上や、AIを活用した廃棄物量の見える化などに取り組んでいる。将来的には日本国内だけでなく、東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心とした海外への展開を目指す。 

 

(IRuniverse)